たまには真面目な話もしたい、猥談爵である
ふとしたきっかけから風俗バイトをはじめる女性も増えている昨今。
しかし、そうは言っても大半は、“勇気を出して一線を越えた女性が多い”はずだ。
そして、ワシはこう思った。
─彼女たちは何を思い、どんな理由から風俗で働くことを決めたのだろうか?
独自に調査したところ、想定通り複雑な事情があって苦労しながら働く女性たちも多いことが分かった。
今回は、そんな風俗嬢たちのナマの声を7つ届けたいと思う。
答えてくれた匿名の彼女たちに感謝して読んでくれれば幸いである!
なぜ風俗で働くことにしたのか?7つの理由を紹介
風俗をはじめるきっかけを話してくれた女性の中には、少々呆れてしまうような理由や意外な動機を持つ人もいた。
けれどそれは少数派であり、多くは切実な問題を抱える女性ばかりなのである。
1.大学の学費を自分で払わなくちゃいけない(21歳ソープ)
風俗で働く理由として最も多く聞いたのが、「大学や専門学校の学費のため」であった。
私立大学に通うソープ嬢(21)によると、
「私の場合は母子家庭で下に兄弟もいるから、学費は自分持ちです。高校は進学校へ行ってて周りも大学に進むのが普通。同じように大学に行きたかったし、なんとかなると思ってました」
だが、現実は甘くはなかったようだ。
「入ってみると、学費以外にも細々としたお金が必要なことが分かって……奨学金も借りてますが、支払う金額が大きくて風俗で働くしか補えなかったです」
「デリヘルをやった後、今はもっと稼げるソープランドの遅番で働いてます。土日も片方は絶対出てるけど、不安もあるので土日どっちも出てるときもあって、大学生活を謳歌できる余裕はなく、もちろん遊ぶ暇もないです。だから、大学に行く意味あるのかな?って思うときも全然あります」
学費や諸費用は年間で約80万円、まだうら若い女性が背負うには酷な金額である。
また、親バレ(=親に風俗で働いていることがバレること)や身バレを回避するため、「飲食のバイトをしている」と周りに嘘をつかなくてはいけないことも辛い、とも語ってくれた。
悲しいかな風俗で働く者同士は話さずとも“同じ匂いがする”らしい
周りの学生にも同じような人間は多いのだそうだ。
「メンタルはボロボロだし薬も飲んでるけど、お客さんの前では笑わなきゃいけない。就職もちゃんとしたいけど、できるか不安です……」
そう苦笑いした彼女に我々ができるのは、お店に通うことくらいではないだろうか。
2.美容整形のため(26歳ホテヘル)
学費の次に、いや今の時代背景からすると同じ割合で多い理由と聞くのが「美容整形」だ。
「風俗業界に入ったきっかけは、顔面のコンプレックスからでした」
そう語るのは26歳のホテヘル嬢である。
「私、醜形恐怖症(しゅうけいきょうふしょう)なんです。家族とか友だちには指摘されたことないんですけど、世の中には自分より可愛い女性がごまんといて、そのことが私のコンプレックスを刺激するんですよ。目が小さいとか、鼻が低いとか」
美容整形は、まだまだ周りの理解が得にくい分野だと言う
「でも自分の顔は自分のもの。もう目と鼻は終わって、これから小顔になるために骨を削ります。それが200万以上はするのかな。日本だけじゃなくて韓国の病院も検討してて……」
整形前の写真を見せてもらうと、たしかに目の前にいる女性はまるで別人のようだった。
美容整形して綺麗になると気持ちが前向きになる、お客さんからも褒めてもらえて本指名も返しやすいなど、さまざまなメリットがあるとのこと。
整形するために風俗嬢になる女性が増えているとは聞いていたし、可愛くなってくれるのは男としても喜ばしい。
だが、「一回整形すると終わりがないです。ずっとコンプレックスを抱え続ける女性も中にはいる」と聞いて、美を追い求めるあまりに精神を病む女性もいるのではないか、と少々物悲しい気分になったのであった。
3.シングルマザーで子どもを養っていくため(35歳M性感)
人妻やシングルマザーの風俗流入は増え続けている。
彼女たちが風俗で働く理由はさまざまだが、子どもの養育費のためという声が多い。
M性勤務の彼女(35)もその一人である。
「夫と別れていざ働くとなったとき、昼だけ働けるもしくは時短勤務ができて高収入な仕事を探したんです。歳も歳だし、そこまで体に負担がかからない仕事がいいなって」
M性感は、M男を責める仕事。受け身になることが一切ない。
彼女はそれが魅力だと言う。
「男性を責めるのは難しいですよ、繊細なところもあるし手が抜けません。高額なお給料をもらっているわけだし……。あ、さすがに息子には仕事のことは言えませんよ!(笑)」
「風俗で働く理由は子育て(お金)のためだけど、待機しているときに周りの女性と子育ての話ができるって言うのも大きなメリットだと私は思います。M性感だと私くらいの歳の女性も多いので……皆さん優しくて居心地が良いですよ!やめるのがもったいないくらい(笑)」
風俗で働く一方で、待機室では資格取得の勉強に励んでいるとのこと。
「手に職をと思ってます。お金をためて看護師になるための学校に通う予定です」
風俗は悲観的な面ばかりが目立つ仕事だけど(その中でも)前向きに生きたい、と語る彼女の笑顔は美しかった。
4.就職困難でしぶしぶ・・・(23歳オナクラとピンサロの掛け持ち)
「私が風俗で働く理由は、それ以外に仕事を見つけるのが難しかったからです」
そう語るのは、オナクラとピンサロを掛け持ちで働く匿名(23)さんだ。
就職活動は、相当苦労した様子だった。
「就職しようにも、高卒で入ったのが風俗だったし、それまでは風俗しかやったことがないから社会で働くっていまいちピンと来ないです……」
「今もなんですけど、風俗と派遣の事務の仕事を行ったり来たりしてます。風俗嬢って大変な仕事ですけど、会社員は会社員で大変なので続かなくて」
今は正社員として働ける会社を探しながら、風俗を続けている彼女。
「AVに出ようとか、デリヘルも体入してみようとか色々模索しています。若いから、しばらくこの生活でもいいかなって。甘えなのでしょうか」
風俗経験者の出戻り率は、90%以上と聞く。
ワシは甘えではないと思った。
なぜなら、彼女は彼女なりに努力していて精一杯生きているし、悩んでいるのだから。
自分がもし女性だったとして、彼女のような立場に置かれたとき、風俗で働くことを否定されたらどんなに辛いだろうか、と思うのであった。
5.担当のホストを応援したいから(20歳出稼ぎソープ)
今までとは趣が異なるが、彼女のようにホストにハマってしまう風俗嬢も多いようだ。
「それまでは普通に事務の仕事をしていたんですけど、初回で見つけたホストにハマっちゃって。あれよあれよと出稼ぎを組んでじゃいましたね。ソープの」
聞けば、その正社員の仕事はやめてしまい、ホストと同棲中とのこと。
「お金でしかつながれないけど、今は満たされてるのでいいかなって。喧嘩は日常茶飯事だし、しんどくて嫌になるときも多いですよ、もちろん」
「出稼ぎに行って、長時間待機して、ときには泣きながらちんぽ咥えてセックスして……私、何やってんだろ?って」
悲しげな表情をしながらもどこか満足げにも見える彼女に、ワシはなんと声をかけていいか分からなかった。
6.スカウトされて何となくやってる(19歳SM店のM嬢)
「はじめは道でスカウトされて、です。それが1ヶ月前?なんだかんだ続けちゃってます」
はにかむ顔があどけない彼女は、19歳の新米M嬢である。
「小遣いにしてはかなり多いけど、何かあったとき用に。あって損はないし、ゆるくバイトしてる感じです。キモくて変なオヤジばっかりだけど」
ワシもその一人だろうなと思ったが、あえて触れなかった><
近年は彼女のように、風俗へ気軽に足を踏み入れる女性も増えている。
個人的にはそれが“悪”だと思わないし、セクシー女優になりたくてなったという知り合いもいるくらいだ。
何となく風俗をはじめて仕事に慣れてしまった、という風俗嬢はどれくらいいるだろうか。
数はきっとそう多くないはずだ。
7.エッチなことが好きだから・・・(34歳デリヘル)
紹介するか少し迷った内容を最後にあえて載せようと思う。
ラッキーなことに、「エッチなことが好きではじめた」という女性に話をうかがえたのである。
「私が風俗嬢になった理由は、お金をもらってエッチなことができるからです」
夫に満たしてもらえない欲をお客さんに満たしてもらえる、それが嬉しいのだとか……。
また、彼女は自分が少数派なことも理解していた。
「私だって誰でも良いわけじゃないです(笑)でも、欲求をぶつけ合えるし、本指名してくれるお客さんの中には『今まで会った中で最高にエロい』って褒めてくれる人もいて、嬉しくてたまりません。旦那には悪いけど、しばらく続けるつもりです」
水を得た魚のように生き生きと話す彼女に背徳とエロスを感じてしまい、若干困るワシなのであった。
【その他】風俗で働く理由あれこれ
女性が風俗嬢になる理由は他にもある。
・精神疾患をわずらっていて社会復帰できるか不安だから(22歳メンエス)
・老後の貯金のため(25歳デリヘル)
・借金があって・・・(20歳店舗型ヘルス)
・単純に生活のため(27歳ソープとチャットレディ)
風俗嬢の人数は全国で30万人以上と言われている。そのため、風俗からあがった女性を含めると40万人はいるだろう。
30万人以上ものプレーヤーと、その何十倍もの人数のユーザーがいる。このことは、まぎれもない事実
引用:角間惇一郎『風俗嬢の見えない孤立』(光文社新書)
そして、皆それぞれに苦労しながら働いていることはもう理解しただろう。
それゆえ「どうしてこの仕事やってるの?」という質問を気軽にしてしまっていた男は、その態度や言動について、いま一度考え直してみる絶好のチャンスを掴んだと思う。
まとめ:どんな理由ではじめたとしても風俗で働く女性は尊重されるべきである
個人的見解をいくつか述べたコラムだったが、諸君はどう思っただろうか?
説教じみているしキナ臭いかもしれん。
それでも、ここに主張したい!!
どんな理由で彼女たちがフーゾクを選んだとしても、その意思や姿勢は尊重されるべきであると。
そして労働に対してお金では表せないほど感謝しているということも併せて記して、本日は終わりとする。
以下の記事もぜひ参考にしてくれたまえ!